引っ越しました
創造と革新のサイトは下記のサイトに引っ越しました。
人生の点数
以前、誰かから聞いて気になっていた言葉。
人間の成長や人生の充実に関する話。
毎日の自分に下記のように点数をつけていった
場合にどうなるか?を考えてみる。
今日のあなたが・・・
・がんばった、成長した、楽しかったと思えた場合
⇒1.1を獲得
・その逆だったと思えた場合
⇒0.9を獲得
明日のあなた
・がんばった、成長した、楽しかったと思えた場合
⇒前日の点数に1.1を掛ける
・その逆だったと思えた場合
⇒前日の点数に0.9を掛ける
明後日のあなた
・がんばった、成長した、楽しかったと思えた場合
⇒前日の点数に1.1を掛ける
・その逆だったと思えた場合
⇒前日の点数に0.9を掛ける
<注意>その中間の「1」は無し。
(私の解釈では)まったく変わらなかった
ということは、年も取るし、人生の残りの
時間が短くなるという意味で「0.9」となる
このとおりにやっていくと、下記のようになる
1年間0.9だった場合=2×10のマイナス17乗
1年間1.1だった場合=1.3×10の15乗
200日0.9だった場合=0.004767547
200日1.1だった場合=5.352431145
0.9な日々をすごしていたら、人間は一気に腐って
しまうことが如実に現れています。
積み重ね、日々の努力とは恐ろしい。。。
P.S.この話のネタ元を知っている人がいたら教えてください。
他にも、こんなネタがあるという人がいたら教えてください。
ロジカルシンキングとクリエイティブシンキング
ここ数年、ロジカルシンキングが花盛りだ。
5年前くらいまではコンサルやMBAのにおいがしたこのスキルも、今ではかなり一般的に浸透してきた。
巷の「ロジカルシンキング」への違和感
現在、仕事としてロジカルシンキングの講師をしているが、そこで思っていることを見事表現している本を見つけた。
クリエイティブ・シンキング―創造的発想力を鍛える20のツールとヒント
- 作者: 松林博文
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2003/03/01
- メディア: 単行本
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通勤大学MBA〈14〉 クリエイティブシンキング (通勤大学文庫)
- 作者: グローバルタスクフォース
- 出版社/メーカー: 総合法令出版
- 発売日: 2005/12/22
- メディア: 新書
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上記はまさに自分がロジカルシンキングを教えながら感じていた感覚である。
つまり、ロジカルシンキングができるようになれば、企業の問題解決や新しい新規事業の案が創出されるかのようなニュアンスを醸し出している本や研修に対する違和感である。
ではそれはどのような違和感か?
「今泉浩晃のMandal-Art Eye」にはこう書いてある
論理は 必ずしも「モノ」を創り出さない。
いや 創れない といった方が正しい。
論理は 宿命として 飛躍が出来ないからだ。
確かに論理とは、階段を一段ずつ上がっていくような思考方法であり、飛躍を禁じる傾向がある。
ところが、その一方でロジカルシンキングのスキルにはひとつブラックボックス化しているスキルがある。
それが仮説の創出である。
仮説の創出には、論理的な枠組みを意識する場合はあっても必ず飛躍の思考がなければ生み出されない。
私が感じていた違和感とは、実際の企業課題の解決にとっては、ロジカルシンキングとともに仮説の創出≒クリエイティブシンキングが必要であるのにもかかわらず、そのスキルの必要性について何も触れていない本や研修が多すぎることである。
コンサルタントの頭の中身
では、最前線のコンサルタントの頭の中身はどうなっているのか?
確実にいえるのは、売れっ子のコンサルタントのほとんどは双方の能力を持っているということ。
先ほど触れたように、仮説とは論理的な飛躍がなければ作られないものである。そして面白い仮説が言えないコンサルタントは、必ずクライアントから見放されるといってもいいだろう。客商売の世の中で、当たり前のことばかり言っていて生き残れるわけがない。そうだとした場合、最前線のコンサルタントは、ロジカルシンキングとクリエイティブシンキングの双方が備わっているといえるであろう。
クリエイターの頭の中身
一方で、クリエイターの頭の中はどうなっているのだろうか?それが知りたくてこの本を読んでみた。
- 作者: 眞木準
- 出版社/メーカー: インプレス
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結論から言えば、クリエイターもクリエイティブシンキングとロジカルシンキングを併せ持つタイプが多いということを実感した。
特に印象に残っているのは佐藤可士和がキリンの「極生」を作ったときの話である。
たとえば、キリンの「極生」の場合なら、ぼくは消費者の意識のなかの「発泡酒のポジション」を変えたいと考えました。
(中略)
「発泡酒」という言葉には、本当はビールを飲みたいのだけれど、経済的な理由でやむを得ず選んでいるという、一抹の寂しさがつきまとっていました。
僕はそれを「極生」で解消したいと思ったわけです。
ファッションにしても、Tシャツにジーパンというスタイルを選ぶのは必ずしもお金がないからではありません。スーツを着てもいい、ネクタイを締めてもかまわないのだけれど、でも好きだからあえてTシャツとジーパンを選ぶという時代です。
ぼくは発泡酒を「Tシャツとジーパン」のような存在にできないと考えました。
(中略)
こんなふうに、人の意識の中での発泡酒のポジションを替えたいと思って、「極生」のデザインをしたわけです。
これぞまさにロジカルシンキングとクリエイティブシンキングをフル回転させてなせる業であろう。
二つのスキルをどのように共存させるのか?
やるべきことは大きく2点ある。
まず、ロジカルシンキングとクリエイティブシンキングのそれぞれを、どのような場面でどのように使い分ければよいのかを明確にすることである。
ざっくりといえば発散のステージではクリエイティブシンキングで、収束のステージはロジカルシンキングということであろうが、細かく言うと、たとえばいったん収束させた後、仮説を修正するときにはクリエイティブシンキングが必要になるといったことを明確にし、体で覚える必要がある。
その上で、ロジカルシンキングとクリエイティブシンキングのそれぞれの能力を、必要な時期に必要に応じて出し切れるよう双方のスキルを高めておくことができれば良い。
それができれば鬼に金棒である。
ウェブ進化論とコンサルティング会社の今後
- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/02/07
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最近読んだインターネットのトレンドに関する本の中では、全体像の明確さや分析の鋭さという意味で最も面白かった。
ブログによる表現者層レベルの底上げ
その中の「ブログと総表現社会」の章に関しては、私が最近顕著に感じていたブログの質の高さについて、下記のような視点で表現されていた。
私は、この二つの層の間に、総表現社会参加者という層をイメージするべきだろうと考える。一万人でもなく一億人でもない、たとえば1000万人の層。「一万人に一人」ほど気象ではないけれど「10人に一人」くらいの人たちの層。これが、ブログを序章とする総表現社会の到来によって浮き上がってくる新しい層である。
この本では「一万人」の層の「レベル」については(恐らくあえて)あまり触れていなかったが、私個人の実感としては下手な本よりはブログの方が明らかに鋭い分析や有用な情報が多いと感じることが多い。
さらにテレビのコメンテーターの発言は有象無象のブログと同等かそれ以下の発言であることも多いと感じるのは私だけであろうか。
コンサルティング会社の今後
それだけではなく、戦略系コンサルティング会社で数千万〜1億規模のプロジェクトの結論といえるような鋭い言説を、普通の個人がブログで表現していたりするようなこともあるから驚きである。
(もちろんコンサルティング会社の仕事は、最終的な結論を言うだけではなく、そこにいたる明確な論理や事実情報が必要であり、また経営の意思決定を促し、多くの場合現場の動機付け、戦略の導入といったことまで支援するため、そのブログの発言でコンサルティング会社の機能が代替されるとまでは言えないが。)
戦略系のコンサルティング会社の若手の主業務は、多くの場合プロジェクトの仮説に基づきリサーチ・分析をして、そこから何が言えるかを考えることにある。
以前であれば、彼らのアウトプットはリサーチ・分析において、下記のような情報源に容易にアクセスできるため、若手であってもクライアントが納得するようなメッセージ・アウトプットを出せるという側面があった。
・日経テレコンなどの有料データベース
・有料の市場調査レポート
・MDBなどの有料調査機関の情報
・過去のプロジェクトの調査結果、分析視点
・先輩社員の知見・経験、分析視点
しかしながら、ブログによる総表現社会の実現、およびRSSリーダーなど各種ツールの普及は、アクセスできる情報や分析視点の差を劇的に縮めている。従って、情報や分析視点の非対称性だけで勝負していたようなコンサルタントは、それだけで生き抜いていくことが難しくなることが容易に想像できる。
従って、今後コンサルタントはより深い洞察やクリエイティビティの発揮で差別化していくか、関係者の動機付けや導入支援の分野で差別化していく必要がでてくる。
最近は某戦略コンサルでも、案件の多くは戦略の立案だけでなく関係者の動機付け、導入支援がセットとなってきているが、その一因はブログによる総表現社会の実現によるものなのではないかと考えている。
なお、蛇足であるが、戦略立案後の関係者の動機付けや導入支援に関しては、「戦略」をただ「導入」すればいいんだという乱暴なアプローチから、各種ツールやスキルの活用、心理学を駆使したアプローチまでさまざま存在するが、この分野は意外にまだ体系だった考え方が整理されているとは言えない。このことについてはまたの機会に考えてみたい。